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園芸植物の内、特に奇界な姿形や斑入植物などの蒐集家ごとにその蒐集植物と共に紹介したものである。
その人ノ巻に今回紹介する「さくらの番附」が収録されている。写真が示す通り、特定の題名は見当らないが、中心部の最下部に次の通りの記述がある。
「種樹家音吉 梅桜花ノ位甲乙を考 上木して諸君に贈りし事 今上ノ段々花の形状をそうほして爰に顕す」とあり、元来この番附は、当時四谷南寺町に住んでいた植木屋であり、草木錦葉集の編集者であった、水野忠暁と親交があったという。
番附の順位は東方大関から前頭は次の通り
東方、泰山府君、法輪寺、白舞桜、、御車還、嵐山、爪紅粉、小塩山である。西方は、桐ヶ谷、地主桜、暁月桜、、白鵯、吉野山、千弁系桜、普賢象である。
この内の吉野山には、「一重中輪満開ニナリテ少シウツリアル白ヤサシク見事」とあり、今日の染井吉野であると考えられる。
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