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花で感ずる静かな秋の到来   2021/9

  まだ残暑厳しい季節ではありますが、店頭にも秋の花が並び始めました。
 皆様は秋の七草をご存じでしょうか?広く親しまれている春の七草は寒い冬を乗り越えるために食べる七つの植物ですが、秋の七草は暑さの残る時期から咲き始め、秋の訪れをいち早く知らせてくれる植物を言います。
 秋の七草は万葉集に収められている山上憶良の2首の歌が始まりです。

「秋の野に 咲きたる花を 指折り かき数ふれば 七種の花」
「萩の花 尾花 葛花 撫子の花 女郎花 また藤袴 朝貌の花」

 一つ目の歌で「秋の野に咲いている草花を指折り数えると7種類ある」とし、2つ目の歌で「それは萩の花、尾花、葛の花、撫子(なでしこ)の花、女郎花(おみなえし)、また藤袴(ふじばかま)、朝貌(あさがお)の花である」と述べています。(尾花とはススキの別名です。)「朝貌」については諸説ありますが、現在ではキキョウが有力とされています。
 これらの七草のうちいくつかは切花や鉢花として店頭に並びます。これらの植物を使ったアレンジや一輪挿しを飾り、季節の移り変わりを楽しむことができます。けして派手な植物ではなくひっそりと秋の到来を知らせてくれることでしょう。
 秋を彩る植物は秋の七草だけではありません。日本に自生するリンドウは凛とした姿が美しい、秋を代表する植物のひとつです。リンドウと言えば深いブルーをイメージされる方も多いかと思いますが、今ではピンクや青地に薄い色のストライプの入った品種など花色も豊富になり、花形や草姿も多様になっています。枝が多く分岐し、ボリュームのある鉢花、スッと伸びたラインが美しい切花、それぞれの魅力を楽しんでください。
 今月はお月見がありますね。お月見は美しい月を観賞しながら、秋の収穫に感謝をする行事です。お月見と言えばススキを飾るイメージが強いかと思いますが、今年はススキだけでなく他の秋の七草やリンドウなど、深く秋を感じられる植物を一緒に飾ってみてはいかがでしょうか。今年のお月見は9月21日の火曜日です。皆様も思い思いの装飾で、自宅で秋を体感しませんか。

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