*春のガーデニング *苔玉を楽しむ 2015/3
春のガーデニング
有名メーカーのブランド苗をいくつかご紹介させていただきます。通常、花苗は週2回の市場仕入れで入荷する場合がほとんどなのですが、多くのブランド苗の場合は何ヶ月も前に事前予約という形で注文します。全国的に人気な品種は注文が遅いと売り切れになってしまうためです。そこで今回は早めの注文で入荷が確定した(生育不良で入荷しない可能性も僅かながらありますが)数量限定のブランド苗をご紹介します。
ペチュニアの飾り方
春の苗売り場を賑わす存在、ペチュニアの季節が近付いてきました。苗売り場で日々働いていますと皆様から「寄せ植えを作ってみたいけど組み合わせ方が分からない」という声を良く頂戴します。確かに寄せ植えには明確な作成ルールというものはありませんが、適当に組み合わせても必ず綺麗なものができる訳ではありません。
そこで苗売り場担当としましては、1鉢にペチュニアだけを植え(複数植える場合でも同品種同色で)、何回かの摘芯(先端の芽を摘むこと)によって分枝(1つの先端の芽を摘み、2つの脇芽を伸ばす)させ、花数多くこんもり仕立てる方法をおすすめします。
せっかく各メーカーが変わった色合いの品種や育てやすい品種を世に送り出してくれているのです。寄せ植えの組み合わせに頭を悩まさなくとも、品種の魅力を存分にアピールできるこの方法ならば、美しい鉢植えが出来るに決まっています。
難しく考えず一目惚れした品種の花を豪華に咲かせてみましょう。多少短く切り戻しし過ぎてもペチュニアの出回る季節は多くの植物が生育旺盛になる春です。どうせすぐ生長する、という大らかな気持ちで育てられる季節です。思い切った摘芯で数週間後の満開を待つこともペチュニアの楽しみの一つではないでしょうか。
今年も当店おすすめのブランド苗を豊富に取り揃えますので、売り場でどの品種にするか一緒に悩みましょう。悩みに悩んで選んだペチュニアならきっと満開にできるはずです。春のガーデニングの主役はペチュニアです。

レモンスライス
昨年問い合わせの最も多かった品種です。まさしくその名の通りの色と形で春から夏の爽やかさを演出します。

5つ星コレクション(6品種)
この品種グループ名は、五角形のペチュニアに白や黄色の筋が入り、星模様になることから名付けられました。

穂希
世界初の3色咲きペチュニアです。色と株のまとまりが評価され、3年前に日本フラワー・オブ・ザ・イヤーから2部門受賞しました。

サフィニア マックス
手間をかけた摘芯に最も応えてくれる品種が、ペチュニア界を牽引するサントリー サフィニアシリーズより新登場です。従来のサフィニアより縦にも広がるのが特長です。

サフィニア ヘブンリーブルー
定番のサフィニアにも新色が仲間入りしました。ペチュニアの最も活躍する春から夏にかけて涼しさを感じさせてくれる色合いです。

アンティーク
ちょっと落ち着いた色がお好みでしたらこちらがおすすめ。上品な寄せ植えやハンギングバスケットを作る際には活躍してくれそうな品種です。

ヨコハマトワイライト
‘アンティーク’と同じくシックやエレガントといったイメージでまとめたい方にはこちらの品種もおすすめです。都会生まれらしい落ち着いた色合いが特徴です。
おすすめの春夏苗

ガザニア カナリアスマイル
従来のガザニアというと黄色やオレンジ色ではっきりとした色合いのものが多かったですが、本品種は名前通り小鳥のカナリアの様にパステルイエローがベースカラーになっており、花弁縁は白、中心はオレンジと3段階の色合いがかわいらしい印象を与えてくれます。また黒い模様も入らないため、よりすっきりとした花色になっています。

アサリナ パティオ グラリオ
コンパクトにまとまるので、ベランダガーデニングにおすすめです。暑さや水切れに強く、また枝垂れる植物であるため、吊り鉢やハンギングバスケットに植え込み、吊るすことで庭やベランダを立体的に利用することができます。お庭やベランダがもっと広ければ…とお悩みの方にこそ「空間を装飾する」という手法にぜひチャレンジして頂きたいです。

ベゴニア ワッパー
草丈60〜70cm、花の直径7cmの巨大ベゴニアが今年も登場します。昨年は苗での販売時にはそこそこの売れ行きでしたが、見本鉢として植木鉢に植え込み、大きくなったものをご覧いただく様になってから皆様の注目を浴びる苗となりました。短期間で生育旺盛に伸びていきます。赤、ピンクの花色に、緑葉と銅葉の各組合わせ、計4品種あります。

ロベリア
アズーロ コンパクト
ふんわり感があるのはもちろんのこと、花の密度もぎゅっと詰まっているロベリアです。初夏には爽やかな色が鉢一杯に広がるため、夏には涼しげな気持ちを届けてくれます。ブルー、ピンク、ホワイト各色ありますが、このスカイブルーが人気ナンバーワンです。

オステオスペルマム
ブルーアイビューティ
紫、白、黄、オレンジと様々な色の品種があり、まだ寒い時期にも庭やベランダ、玄関先等を明るくしてくれる存在です。今回ご紹介するのがこの品種です。黄色がメインであるため、明るいと言えば明るいですが、中心だけ紫色になっていて、どこか神秘的な印象を受けます。

ベゴニア フライングエッグ
品種名を直訳すると「空飛ぶ卵」ですが、理由は写真を見てご納得いただけるかと思います。しかもただの卵ではありません。黒っぽい葉をフライパンに見立てると、まさにフライパンから目玉焼きが飛びだしている様です。上手く育てて、より多くの目玉焼きを目で味わってみてください。

バーベナ エストレラ
ドイツの育種会社ウェストホフで作出された品種です。こんもりと半球状にまとまるため、株に隙間がなく全体が美しくまとまります。バーベナがよく罹るうどんこ病に耐性があることもおすすめの一つです。バーベナは元々宿根草なのですが、日本の冬を越せるものを宿根バーベナとして園芸店では区別しています。一方この品種の様にバーベナの多くは耐寒性がありませんが、花の美しさ・華やかさを評価されて店頭に並んでいます。

ゼラニウム チャンピオン
より耐暑性に優れたスーパーゼラニウム ‘チャンピオン’が仲間入りしました。従来のゼラニウムは名古屋の夏の暑さに、少し弱りつつ夏越しする、という品種が多かったのですが、高温多湿環境で選抜されたこの品種は夏でも生育しながら花を咲かせられます。夏でも湿度の低い欧米では、春から秋まで長く花を楽しむことができるためゼラニウムの人気が長らく続いていますが、名古屋もゼラニウムが目立つ街になるか、と期待のかかる品種です。

マーガレット マルコロッシ
これもマーガレットの1種です。一般的なマーガレットはキク科特有の扁平な花を咲かせますが、’マルコロッシ’は八重化した花弁が開きに開き、ぐるっと反り返ったためにこの様な球状の花になりました。ポンポンとしたフォルムが寄せ植えに動きを出し、また白花であるため他の植物とも組み合わせやすい存在で、可愛らしい寄せ植えを作るにはもってこいの品種です。
苔玉を楽しむ
苔玉と聞くと和風、管理が難しい、なんだか古くさいと思う方が多い印象でしたが、お部屋のインテリアの一部として植物を飾る人たちが増え、今まであまり馴染みのなかった若い女性を中心に今、『コケ玉』人気が再燃しています。
室内で身近に自然を感じられる自分だけの小さなスペースに、ほんの少し模様替えしてみてはいかがでしょう。ご自分用はもちろんのこと、お友達、恋人、ご家族の方へ癒しの 緑のプレゼントもお洒落です。
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【ペディランサス&チューリップ】 ミニのペディランサスの苔玉と切花の チューリップのコラボレーション。 切花の花器にあしらいました。 |
【ボケ】 春を感じる花木の苔玉。 淡い色のアートミズゴケで仕上げて あります。 |
苔玉を初めて手にしたほとんどの人は、コケの周りを霧吹きで少し濡らせば大丈夫だと思っている場合が多いようです。しかしそれでは水は芯まで浸透せず、大事な中の植物の根まで水分が届きません。その結果、中の植物の根が乾燥し、最悪枯れてしまいます。コケ玉の水やりは芯まできちんと浸透させることが重要です。
水を張ったバケツにコケ玉を入れて数分間そのままにします。その時コケ玉の中からプクプクと気泡が出てくるので、その気泡がなくなるのを目安にずっしりとした重さを感じたら芯まで水が行き渡った証拠ですので引き上げます。
管理の仕方で十分長く楽しめます。1鉢お家のインテリアに加えてみてください。
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【ミニカトレア】 苔玉をかわいらしく春を感じるように ペーパーで包み込みました。 |
【アイビー(ヘデラ)】 和風のイメージが強い苔玉も器の セレクトでポップなイメージに変身。 |