斑入りの植物たち~少し特別な植物を楽しむ~ 2015/8
*斑入りとは?
植物における斑入りとは、葉などに含まれている葉緑素のすべて、あるいはその一部が失われている現象をいいます。葉緑素が失われた部分は、その細胞内に含まれる他の色素の色があらわれ、白色や黄色、赤色など多様な色合いが出てきます。
完全に葉緑素が失われない場合もあり、その時は、淡緑色や黄緑色となります。いろいろな種類の植物にその姿が白い筋模様や、斑点模様など面白い柄が出ることから、まとめて斑入り植物とよばれています。古くから錦葉とも称され珍重されています。
斑入りといっても、遺伝やウイルスなど様々な要因でもう少し詳しく分類されますが、難しいことは置いておいて、外見上は斑入りのようだが、全く違うものがあります。
これは、皆さんが植物を栽培していてよくおこりうる現象です。よくゼラニウムはこの症状が見られます。ちゃんとした斑入り葉の種類もありますが、この場合には、養分が不足して葉が黄色っぽくなったり、高温により、葉緑素がうまくつくられず、葉が白っぽくなる現象がおきます。これは、一時的なもので、肥料を与えたり、栽培適温になれば通常の葉が出てきます。放っておくと枯れる原因にもなるので初期症状で発見できると良いです。

アグラオネマ
しっかりとした濃緑と内側に入る淡緑の斑模様が素敵です。

斑入り植物を集めた寄せ植え
斑入り葉を組み合わせて賑やかに飾るのも可愛いです。

タカノハススキ
しましまの葉が涼しげ。横しまの斑は他の植物ではなかなかありません

ポリシャス
細かく茂った葉はよく見ると縁取りや真っ白、いろんな葉が集合しています。

アメリカヅタ
葉の斑入りとほんのり赤っぽい茎がポイント。和風の器で動きのある一品に。

フウチソウ
黄色い葉に緑の筋が入るタイプ、風に揺れる姿がススキにも似ています。
斑入り植物は、少しお世話が難しいよと言われた経験はありませんか?
綺麗な葉が魅力的な斑入り植物ですが、栽培は少し注意しなければいけない点があります。葉緑素が少ない部分が多いため、普通の植物に比べ、光合成能力が低下してしまいます。強い日差しに当たると茶色く葉が傷みやすい性質があるため、直射日光は避けて管理する必要があります。できるだけストレスを与えないように、お世話に気を使いますが、自分が大切に育てた植物が美しく生長する姿をみると、やりがいを感じられます。
観賞するときは、素敵な鉢に植え替えたり、プランツカバーを使って特別感をアップさせてみるのも楽しみが広がります。植物が個性的な分、シンプルな色合いの鉢を選ぶと簡単にお洒落になります。また器の素材や形を面白いもので探してみるのもいいですね。
8月は斑入り植物も多く販売されます。ちょっと立ち止まってじっと眺めてみてください。様々な個性的な斑入り模様、時間を忘れていつまでも見ていられますよ。
少し特別な斑入り植物コーナーをお家にも一画設けてみてください。
*8月23日(日)~31日(月)の期間、1階売り場にて斑入り植物展も開催されますので、ぜひご来店ください。